医療法人の認可基準
医療法人の主な認可基準について簡単に説明しましょう。
1.設立される法人は、財団である医療法人又は社団である医療法人で、ともに持ち分の定めのないものであること。現在、99%が医療法人社団です。
2.社員について(医療法人社団のみ)
社員とは、株式会社における株主のような立場の人です。社員からなる社員総会が、最高の意思決定機関であり、理事の選任をおこないます。財団では、社員総会はなく理事会が最高の意思決定機関となります。ただ、任意機関として評議員会があり、こちらは法人運営の適正化を図るための諮問機関としての機能を有しますので、評議員会を設置する事が望ましいとされています。
3.理事について
理事とは、株式会社における取締役のような立場の人です。
実際の法人経営の最終的な意思決定を行うのはこの理事によって構成された理事会であり 、その代表であるでる理事長が、実際の経営を行います。理事は、原則として3名以上置かなければなりません。
又、原則的には、理事長は医師または歯科医師である理事のうちから選出します。
下記の欠格要件に当てはまる人は理事にはなれません。
4.監事について
監事とは、株式会社における監査役のような立場の人です。
監事は、1名以上置かなければなりません。
下記の欠格要件に当てはまる人は監事にはなれません。
監事は、理事又は医療法人の職員と兼ねられません。
5.運転式について
新たに医療施設を開設するために医療法人を設立する場合には、2ヶ月分以上の運転資金を有していることが必要です。
既存の医療施設を経営するために医療法人を設立する場合であっても、原則としてこれに準じます。
6.資産について
医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設の業務を行うために必要な施設、設備又は資金が必要です。
医療法人の土地、建物等は、その法人が所有していることがベストですが、賃貸借契約による場合でも当該契約が長期間にわたり、かつ、確実なものである場合には差し支えありません。
1)欠格要件について(医療法第46条の2第1項)・・・次の事由のいずれにも該当しないこと
- 成年被後見人又は被保佐人
- 医療法、医師法、歯科医師法その他医事に関する法令の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しない者。
- bに該当する者を除くほか、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者